デルフト・聖書タイル旧約聖書「図柄」

エステル記

ペルシャ王の妃となったユダヤ人エステルの物語。
ユダヤ人エステルは、義父モデルカイの勧めに応じてペルシャ王クセルクセスの王妃となった。クセルクセスは、アガク人（古代パレスチナの遊牧民族。モデルカイの属するイスラエル民族の宿敵）ハマンを重用したが、モデルカイはハマンに従わなかった。ハマンは立腹し、モデルカイを始めとするユダヤ人を絶滅する計画をたてたが、クセルクセスは、モデリカイが王の暗殺を防いだことを知り、モデルカイを殺そうとしたハマンを逆に、ハマンがモデルカイを処刑しようとした柱で処刑される。

「エステル記５」：ペルシャ王クセルクセスに求愛されるエステル

「エステル記６」：モデルカイの復権：クセルクセス王が過去の記録を調べると、モデルカイがかって王の暗殺を阻止した事を知る。

「エステル記８」：ハマンの処刑

ヨブ記

ヨブという男が、いくつもの悲惨な体験を重ねるが、信仰を捨てず最後に幸せな結末を迎える物語。

「ヨブ記１－５」：ヨブは裕福で、子供や姉を招いて食事会を開催していた。ヨブは子供の数に相当する生贄を神に捧げ、神を敬っていた。

「ヨブ記１－１４」：使いがヨブにサビナ人の攻撃を伝える。

「ヨブ記２－９」：サタンが、ヨブの主に対する忠誠心を試すために、ヨブを悪性の腫物で苦しめる。ヨブの妻は、「主への忠誠心を捨て、主を呪って死ぬ時」というが、ヨブは、「幸いを神から受け入れたのだから、災いも受け入れねばならない。」と、答えた。

「ヨブ記２－１１」：ヨブの3人の友達がきて、全ての災いを受けたヨブをいたわり、なぐさめようとした。

「ヨブ記４０－６」：ヨブは自分の正しさを主張して神と論争するが、神は反論し、その結果、神の前にひれ伏す。

ダニエル記

バビロニア王に仕えたダニエルの物語。王の見た夢の夢占いを得意とし、王の信任を得たが、異教徒だったため、周囲の反感を買い、ライオンの檻に閉じ込められるが、ライオンを手なずけてしまう。また、ダニエル自身が様々な幻視を見、バビロニアの滅亡を予言。

「ダニエル記３」：燃え盛る火の試練。ネブカドネッツアル王の作った黄金の像を崇拝しなかったダニエルの友人三人が炉の中に投げ込まれるが、神に救われる。

「ダニエル記５」：壁に字を書く指。バビロニア王ペルシャザルの宴会で、人の指が現れ、壁に文字を書いた。王は、その内容を知りたがったが、誰もわからず、ダニエルが呼ばれた。ダニエルは「王の治世が終わりを告げようとしている。国が分裂する」と、読み解いた。

「ダニエル記６」：ライオンの檻。ダレイオス王にもダニエルは仕えたが、他の総督らは快く思わず、ダニエルが履行できない禁令をつくり、ダニエルが獅子の洞窟に投げ込まれるように図るが何も害を与えられなかった。王は今度はダニエルを訴えた人々をその妻子と共に獅子の洞窟に投げ込み彼らは骨までかみ砕かれる事になった

「ダニエル記：補弼」：ダニエルの英知。
バビロンにスザンナという美しい人妻がいたが、町の長老にして裁判官を兼ねて入る二人が、スザンナに心を奪われてしまった。ある夏の暑い日、一人でスザンナが水浴びをしているのをみて欲情し、関係を迫ったが、スザンナが大声で助けてと叫んだ。町の人が集まってきたので2人の長老は、スザンナが若い男と浮気をしているのを目撃したと、説明し、スザンナの抗弁は受け入れられなかった。裁判でスザンナの不倫が確定し、死刑を宣告されたが、スザンナの嘆きの泣き声を神が聞き届け、ダニエルを遣わした。ダニエルは長老二人を別々に尋問し、二人の証言の矛盾を引き出して、スザンナの無罪を確定させた。

バビロンの人々は、ベルという偶像を崇拝していたが、ダニエルはそれを敬おうとはしなかった。王が、ベルが大量の食糧を消費しているのをダニエルが認めないと咎めると、ダニエルは、食糧を浪費しているのは、祭司である事を突き止めた。祭司は処刑され、神殿は破壊された。

ヨナ記

アッシリヤの首都ニネベで布教活動をするよう命じられた預言者ヨナは、神の命に逆らいニネベとは逆の西にむけて船出した処、嵐に遭遇し、船客の犠牲となって嵐を静めるべく海に投げ込まれると、大きな魚に呑み込まれてしまった。大魚の腹の中で三日三晩過ごしたのち、陸地に吐き出され助かった。

「ヨナ記１」「ヨナ記２」

ヨナは大魚から吐き出された後、ニネベに向かい、「あと40日するとニネベは滅びる」との神の言葉を伝えると、ニネベの住民は、神を信じ、今までの悪行を懺悔・反省した。神は、その結果、ニネベを赦したが、ヨナは悪行を重ねたニネベを赦した神に抗議し、郊外に小屋を建て、ニネベが再び堕落するのを、観察しようとした。神は、暑さをを和らげるために、一本の唐ゴマを生やしたので、ヨナは喜んだが、翌日、一匹の虫に唐ゴマを食べさせので、ヨナは再び暑さに苦しみ、死を願った。神は、ヨナに対し、ヨナが一本の唐ゴマを惜しんだように、神は、ニネベの住民を惜しんだからこそ、その悪行から救い出そうとしたことを、ヨナに暗示した。

「ヨナ記４」

トビト記

１）アッシリアの首都ニネベに連れていかれたトビトは善行を積んでいたが、ある日、雀の糞が目に入り失明する。
「トビト記２」

２）悪魔のせいで次々と夫が死んでしまうサラは死を願う。神は、これを聞いて大天使ラファエルを遣わす。
「トビト記５」

３）息子トビアと大天使ラファエルは旅に出、巨大な魚を釣り上げる。ラファエルのアドバイスで魚の胆汁で父の目を直し、肝臓と心臓をいぶしてサラについた悪魔を追い払い、トビアはサラと結婚する。

「トビト記６」「トビト記９」

ユディト記

新バビロニアの将軍ホロフェルネスは、カナンの地に侵攻、イスラエル人の住む町、ペトリアを包囲。未亡人のユディトは包囲されたペトリアの町を救出するため、一計を案じ、下女と一緒にホロフェルネスの幕舎を訪れ、酒食を共にした後、夜中に泥酔した将軍の首を切り落として、袋に入れて持ち出し、ペトリアの町を救出した。

「ユディト記４－６」「ユディト記４－１７」「ユディト記４－２１」「ユディト記１３－８」